安倍内閣 「教科書検定」にみる右傾化

3月31日、読売新聞政治ニュースは、30日に公表された「教科書検定」の内容記述について特集記事と社説を報道している。
内容は「沖縄戦集団自決」に関する修正記述を取り上げたものである。修正の根拠は、現在大阪地裁で係争中の岩波書店と大江健三郎氏を名誉毀損で訴えている元少佐らの証言(第八回口頭弁論)があったことなどが挙げられている。
これまで日本史教科書で記述されていた文言は「集団自決」について「日本軍が追い込んだ」、「日本軍に強制された」などになっていた。今回の修正による記述は「日本軍が」の主語を削除して「集団自決に追い込まれた人々もいた」と修正された。

また、「従軍慰安婦問題」については、修正がなかったと発表されている。出版社が安倍内閣に配慮して今以上にマスコミ等で話題性を作らないように自主規制した記述になっていた為に、修正の必要がなかったということだ。昨年の記述は「日本軍により慰安婦にされた女性」とあったものが、「日本軍の慰安婦にされた女性」に各社修正されていた。
今回の政治ニュースが伝える問題で共通しているのが、文言における主語の削除、つまり「日本軍」の削除が両方ともに行なわれていることだ。即ち、安倍内閣が主張する「日本軍は関係していない」という主張が教科書検定に強く反映した結果になっている。

今年の「教科書検定」は安倍内閣の右傾性格を明白に主張したものになった。実は安倍内閣は、10年前に現自民党政調会長の中川昭一氏が発足させた「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」の総メンバーが全て閣僚におさまっている。松岡利勝、下村博文、菅義偉、渡部善美、塩崎泰久、佐田玄一郎、高市早苗、他各氏、見事なものである。安倍内閣は歴史教育を修正する会が運営しているのと同じだから、これからもっと右傾した政治を行うだろう。