
安倍内閣は国家安全保障会議(NSC)設置法案を4月6日に閣議決定して国会に提出することが4月3日の政治ニュースで報じられている。
NSC(国家安全保障会議)創設の目的は、緊急を要する防衛体制の情報と指揮系統の一元化を統合することで戦略的有事体制をとれるシステムづくりと、中、長期的安全保障戦略の企画立案ができる組織の構築である。
組織の概要は、内閣制度の類似から英国型NSCを規範に、米国型企画立案外交戦略をも視野に入れたものである。前小泉内閣の当時は中曽根政権で発足した「安全保障会議」があった。
04年の日本の時代背景は、緊急有事体制、対テロ対策について以前と雲泥の差があり、10年前の「安全保障会議」では当然対処できない今日的状況でのNSC創設である。
事務局は安倍首相直轄の塩崎官房長官、担当は小池百合子首相補佐官がこれに当たる。

組織の性格は、安倍首相が主張する「官邸の外交、安全保障の司令塔機能の強化」を謳っている。また、防衛政策を基本と位置づけている訳だから当然、防衛省権限による制服組常勤もあり軍事戦略的要素が強くなる。
組織の課題は、「在日米軍再編」会議による外交軍事戦略との整合性、どのように独立性を担保しながら組織運営できるかに尽きる。
現在の防衛戦略は全て米軍に依拠している。自衛隊は米軍に合体、統合された状態(在日米軍再編)で今日的意義を担保するに至っている。

実はその他にも重要課題がある。安倍内閣が当初からコメントしている「集団的自衛権」の問題に決着をつけることだ。安倍内閣は「集団的自衛権の行使」が日米同盟の議論を活性化できる、唯一の独立性を担保する出口だと考えている。
安倍内閣が唱える「美しい国へ」そして「ふつうの国」という教義である。しかし、その教義は「戦争ができる国」とも解釈できる。
安倍内閣NSC創設は日本の今後を決定づける。国民はこの計画と方針を注視しなければならない。

