安倍内閣 公務員制度改革は本物か

4月18日、地方紙の社説に公務員制度改革に関する政治ニュースが掲載されていた。タイトルは「全公務員天下り規制 実効性ある制度づくり不可欠」である。常に国民から批判と羨望を受けている官僚の「天下り」などを規制する改革問題である。
目的は省庁と企業、公益法人の直接交渉を排除し、押し付け的あっせんを根絶することにある。
当然、既得権益を維持したい各省庁、自民党と、全面禁止を掲げた政府渡辺喜美行政改革担当相との間で折衝は難航した。抵抗勢力は片山虎之助委員長である。
難航の内容は、10日政治ニュースで協議内容が報道された〈自民党が『形式的でいい。各省がバンクの下でやればいい』、『トンネルに見えてもいいんだ』と言い切った〉という自民党体質の呆れるものであった。

16日、自民党と政府は、再就職のあっせん窓口は内閣府に設置する「官民人材交流センター」(仮称)に一元化することで大旨合意した。理由は地方選挙と参議院選を睨んでこれ以上抵抗勢力を続ければ自民党に対してイメージがよくないと判断した為らしい。しかし、なんと言っても同じ穴の狢である。合意にはセンター職員が省庁の人事当局と協力する、センターのあり方は随時見直すという項目が盛り込まれた。
「官民人材交流センター」(仮称)に各省庁の職員を介入させないという改革の大原則が初めから崩れているのだ。これでは見せ掛け公務員制度改革でしかないことは明白である。

退職公務員の再就職先は、民間企業が13%足らず、大半が独立行政法人や公益法人である。要するに、国の出先機関へのたらいまわしに過ぎない現実を国民に体裁良く見せるシステム作りにまたもや莫大な費用を掛けて、挙句は焼け太り別枠官庁を作るという話だ。
15日政治ニュースが報じた国民新党・亀井代行の〈「官民人材交流センター」(仮称)は「うば捨て山」〉発言の方が合理的な提案である。「公務員制度改革としては、採用を3分の1程度に減らし、定年まで働く環境をつくるべきだ」の見解がそれだ。
今後の「官民人材交流センター」(仮称)の具体的な制度、組織様式を監視していく必要がある。