安倍内閣 公務員制度改革案は本物か(続4)

4月27日の政治ニュースに、塩崎恭久官房長官が東京証券取引所を相手に「安倍内閣への挑戦状だ」と穏やかならぬ見出し記事がある。
東京証券取引所・自主規制法人の初代理事長に林正和元財務次官の就任が内定したことに対してぶちまけた怒り会見での言動である。それもそのはずで、塩崎官房長官が与党との調整で苦労の末に国家公務員法改正案を閣議決定した24日の当日に就任が内定したことが分かったからだ。
元財務次官の民間企業への天下りという、極め付きの人事が官邸などお構いなしの官僚の権威を目の当たりに見せ付けられた格好である。「なめられたと、怒りが増幅している」(官邸筋)とあるが、これは当初からお決まりの想定内の推移で、各省の大臣は涼しい顔を決め込んでいる。今回の改革の当人である渡辺喜美行政改革担当相は「官僚統制が復活するとしたら大問題だ」と憤慨しているものの、今後徐々に軌道修正できればよいとしか考えていない様子がうかがえる。
塩崎官房長官は「安倍内閣への挑戦状だ」と意気込んだ手前、26日、東証に説明責任を求めている。
ここで、改革案のざる法たる一部を紹介しておく。法案の目玉は「官から民への押しつけ的あっせんを禁止する」ことである。今回の東京証券取引所の西室泰三社長の弁明(「法曹、証券、会計士などいろいろな人をリストアップしたなかで林さんが人格、能力、識見で抜きんでていた」)にもあるように、「民からの求めに対してはその規制がない。これでは幾らでも絵が描けるではないか、政府自ら抜け道をつくっておいて、「安倍内閣への挑戦状だ」はないだろう。
因みに、西室泰三社長は「財務省は『いい人を選ばれましたね』と言い、びっくりしたようだった」と付け加えている。これでは塩崎官房長官も若気の至りと軽くいなされるのも当然だ。
抵抗勢力紙芝居にはもう私たちは飽きている。
やはり、「官民人材交流センター」を廃止して、退職者全員、ハローワークへ行くのが一番の改革である。