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2007年05月24日

国際政治 迷走のイラク内政

5月22日バグダッド(AP)の政治ニュースは、イラク軍は米軍の早期撤退に備えた計画を検討していると伝えた。
オベイディ国防相は「軍では治安の空白が生じないよう、最悪のシナリオを想定して計画を立てるのが原則だ」としたうえで、「政界指導者らとの間で、(米軍の)突然の撤退にどう対処すべきかを協議している」と述べた。



23日米国の政治ニュースは、民主党指導部は22日、ブッシュ大統領が拒否権を行使したイラク戦費支出法案に代わる新法案について、駐留米軍の撤退期限を盛り込まない妥協案で政権側と大筋合意したと報じた。ただし撤退案を放棄した訳ではなく、2008年度の予算で設定を目指す。



オベイディ国防相発言は、米議会での高まる米軍の撤退論を受けてのものである。
ただし、イラク内政の管理権は簡単にイラクそのものにはならない。イラクの内戦状況は内政分裂がいつあっても可笑しくない状況で、米軍もその管理、治安維持に失敗しているのが現状だ。



23日付の英ガーディアン紙の政治ニュースは、今後のイラクについての興味深い記事を掲載している。米政府の元高官とのインタビューで、米国はイラク駐留軍の数を減らすために、国連安全保障理事会に加えて、日本や欧州連合(EU)諸国のイラク政策立案への関与を計画しているというものである。当然、イラク近隣諸国の役割増大なども含まれる。



これで、4月26日の安倍首相の訪米と中東訪問の目的が明確になった。
日米同盟の結束(NATO諸国を含む)は、米国から再三お誘いのある米国の世界戦略への日本の立案による積極的参加であった訳だ。これに安倍首相は真剣に乗り遅れまいとしている。安全保障に関する法案の強行採決はこの為である。



米国の一極主義で開戦して、後始末を多極主義で賄う身勝手さには呆れるしかないが、その米国自体が「間違った戦争」だと表明しているにも拘らず、日本は、イラク開戦は未だに正しい戦争であったと主張している。
世界の常識を逸脱した、安倍首相とその仲間たちに武器を持たせてはならない。



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