松岡前農水相を自殺に追いやった理由はなにか(4)

与野党は「政治とカネ」の温床を解体して、政界の浄化を図るべきだ。
新宿区の「四谷たちばな会館」で手を合わせる弔問客。午後に羽田発の日航機で地元の熊本県へ向かう(29日午前)(時事通信社)
5月29日午前、松岡前農水相との最後のお別れに弔問客が訪れている最中、またもショッキングな政治ニュースが会館に飛び込んできた。
官製談合システムを発案したとされる緑資源機構の「陰のドン」、旧森林開発公団の山崎進一・元理事の自殺が伝えられた。
山崎元理事は業界団体「特定森林地域協議会(特森協)」の副会長も務め、政界への窓口役とされた。松岡前農水相、山崎進一・元理事はいったい何を守ろうとしたのか。

昨日の安倍首相の答弁にあった、松岡前農水相に対する談合事件の捜査は東京地検でその日程まで決められていたことが山崎元理事の自殺で浮上してきた。ズバリ参院選後に取り調べの運びになっていた、その鍵を握る取調べ中での山崎元理事の自殺である。従って、一番のショックは東京地検かも知れない。
24日に独占禁止法違反容疑で逮捕された高木宗男前理事は逮捕前、周辺に 「自分は山崎さんから直接引き継いだ。最近も割り振り済みの業務に介入してきて、受注先を差し替えたことがあった」と関係者にもらしていたことが伝えられている。関係者は山崎元理事を「陰のドン」と呼んでいるわけだ。
東京地検は、強化体制で談合事件の裏舞台の捜査を極秘裏に進めてきた、真相を語ることができる重要人物の自殺で完全に足ふみ状態に追いやられたことになる。「林野の闇」の実態解明が遠のこうとしている。しかし、戦後の林野行政を担ってきた二名の死は、計り知れない重みがある。決して眉目秀麗の論言だけで埋没させてはならない。その意義を国民は確り判る必要がある。
野党側は当面「死者をむち打てば世論の反発を招きかねない」(民主国対幹部)と世論の反応を見極め首相の任命責任を追及すると報じられているが、国民は自殺に追いやる機構背景を、悲劇の原因を一番知りたいのであり、二度とこのようなことが起こらないことを願っているのだ。(続く)