反イラク戦争の象徴 シンディ・シーハンさん引退

5月30日国際政治ニュースは、ブッシュ大統領の私邸前で反戦運動を展開、反イラク戦争の象徴として活動してきたシンディ・シーハンさん(49)がインターネット上で活動停止を宣言(米国のメモリアルデー(戦没者追悼記念日)である29日)した、と報じた。
シンディさん活動停止の理由は、2年間の活動で、「金銭面や精神面で消耗した、民主党がイラク戦争に終止符を打てなかった点に失望した、個人のエゴが平和や人命より優先されることが多い反戦活動に疲れた」、また、「さようなら、アメリカ。私がいくら犠牲を払っても、あなたが望まない限り私が愛する国に変えることはできないと気づいた」、さらに、「息子がその命を犠牲にした米国とは、今後数か月に何人がイラクで殺されるかよりも、次の”アメリカン・アイドル”に誰がなるのかを気にかける国。民主党と共和党が、政治的駆け引きの上で人の命をもてあそんでいる」、「反戦運動によって変化をもたらせるという信念を失った」などが伝えられている。
私たち日本人はシンディの活動停止宣言を真摯に重く受け止めなければならない。
民主党が昨年、上下両院で多数派となったにもかかわらず、イラクからの撤退期限を予算案に盛り込むことをあきらめた、米国の政治に期待するものはなくなったとの指摘は、即実、日本の政治にも言えることである。日米同盟がある限り、日本は米国の戦争に加担し続けるという構図は何も変わらないからだ。
そして、米国の2大政党制に対して、「ブッシュ大統領が弾劾されることは決してないだろう。民主党が深く追及していけば、自分の墓穴にある骨も掘り起こすことになるだろうから。システムとは、システム自身の存続の中で生きながらえるものだ」との指摘は正に政治の姿そのものの権力の真実を物語っている。
日本人はシンディのこの言葉を決して忘れてはならない。
「自分がこんなシステムを長年信じていたのだ、ということを知ったことが、私は非常に心痛い。息子はその忠誠の代償を払うことになったのだ。息子を見捨てたのは自分。それが最も辛い」。