国連はいつも正義の味方か
【写真】15日、イラク北部ニネベ県の爆弾テロ現場で、救出活動を行う住民=ロイター 【8月18日政治ニュース=国連安全保障理事会】 17日、中国国際放送局は『 国連安全保障理事会は16日声明を発表し、「この自爆テロに強い衝撃と憤りを覚える。イラクの関係各方面がただちに衝突を終結させ、対話で和解を実現するとともに、幅広い政治参加を通じて国家の団結と平和、安全、安定を実現するよう」呼びかけました。』と報じた。さらに 『EU・欧州連合の輪番議長国のポルトガルも16日、EUを代表してコミュニケを発表し、この自爆テロを強く非難した上で、イラクの各宗派が引き続き和平と発展の道を歩むよう呼びかけました。』とある。
14日夜にイラク北部モスル近郊で起きた同時自爆テロ攻撃による死者は、16日少なくとも400人に達し、その数がさらに増える可能性があると伝えられている。比較的治安が安定していたといわれる北部で大規模テロ攻撃が続く背景には、これまでは米軍増派による掃討作戦は中部を拠点に続けられていたが、アルカイダ系武装集団は戦場を北部に転戦していることが挙げられている。
また、今月13日から「稲妻の鉄槌(てっつい)作戦」と題して1万6000人規模でアルカイダの拠点に向けた掃討作戦が開始されている。これに対して、アルカイダ系武装勢力は報復宣言をだした。
米国主導の連合軍指揮官は「テロ組織に安息の地がないことを知らしめるのが目的」だと声明を出した。それを受けて、アルカイダ系武装勢力スポークスマンは「米軍はアフガニスタンの地で勝利することはない」とやり返している。
国連安全保障理事会は現在のイラクの状況を「内戦」と認めている。基本的に内戦状態での国連の干渉は侵略を誘発する恐れがあるために慎重な対応が望まれる。従って、先ず内戦終結を呼びかけるのが先決で、その先は圧倒的武力を有する米軍に向けられるのが正常な常識である。
『イラクの各宗派が引き続き和平と発展の道を歩むよう呼びかけました。』とあるが、イラクの各宗派が呼びかけているのは、米軍と連合軍の撤退である。それは、マリキ政権閣僚の半数が辞退している、政治機能が麻痺している現実をみれば一目瞭然だ。
「強い衝撃と憤りを覚える」との常套句でもって、常に壊滅的攻撃を実行するのは米軍ではないか。その典型例が、62年前の広島、長崎への原爆投下攻撃である。
米軍に対して、私たちはイラクの人々と同じく「強い衝撃と憤りを覚える」。