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2008年03月04日

パキスタン大統領選 45

孤立する米国の「テロとの戦い」 2
死に神「リーパー」 タリバンをミサイル攻撃


【3月4日政治ニュース】 警察幹部の葬儀中に自爆攻撃があったというのはショッキングな事件であるが、さらに今までになかった辺境地域社会を構成する部族長会議「ジルガ」に対する自爆攻撃が2日に起きている。パキスタン新政府とタリバンなど武装勢力との橋渡しが期待されたが、今回の自爆攻撃で和平交渉への糸口が閉ざされたといえる。
3日産経新聞はその模様を伝えている。



『部族の長老まで狙う パキスタンのテロ激化=パキスタンの北西辺境州でテロ攻撃が激化している。2日に同州内の部族地域で発生した自爆テロでは、従来イスラム過激派とも折り合いをつけることができる“最後のとりで”とされていた部族の長老による会議「ジルガ」が狙われ、100人以上が死傷し、すでに武装勢力が、見境いのない攻撃に出ていることを印象づけた。

 テロ攻撃は下院・州議会選挙後に一段と激化し、25日には首都近郊のラワルピンディで軍高官の車両が爆破され、29日には北西辺境州で警察幹部が路肩爆弾で死亡し、その警察官の葬儀もテロに見舞われた。
2日のテロは、部族の長老を含む約1000人が集まり、部族地域からの軍・治安部隊の撤退の申し入れなどの討議を終えたところで起きた。イスラマバードの消息筋は「すでに武装勢力は標的を選ばない。軍や治安部隊の士気の低下や新たな政府への揺さぶりを狙い、深刻なテロが頻発している」と指摘する。

 部族地域は、北西辺境州の他地域と異なり、歴史的に中央政府が直轄地域としてきた。だが、実際は中央政府の力は行き届かず、部族の長老らの指導による“自治区”の色合いが強い。このため長老らは、タリバンを含むイスラム武装勢力との交渉窓口の役目を担うこともあった。が、昨年3月以来、目に余るテロ攻撃にアルカーイダの外国人部隊との緊張が高まったため、テロに対して歯止めをかける姿勢を鮮明にしていた。

 新政府の一角を担うパキスタン・イスラム教徒連盟シャリフ派は、これまで、テロ対策の一案として部族指導者らとの対話をあげてきたが、今回のテロ攻撃はそうした効果も不透明にしており、消息筋は「今はテロ阻止の対策がない。今回最も動揺したのは、大規模なジルガで狙われないだろうと思っていた部族の長老らではないか」としている。』(バンコク=菅沢崇=3日産経新聞)

[3日政治ニュース]で伝えた2月25日日経新聞の報道において、イスラム過激派武装組織(通称パキスタン・タリバン)スポークスマンが表明した、「選挙での反大統領派勢力の勝利を歓迎する」とした上で、「(戦いを仕掛けるなど)ムシャラフ政権が犯した過ちを繰り返さなければ、各政党と交渉する用意がある」という声明が反故にされている現実が横たわる訳だが、これにはそれなりの事由がある。

[2007年7月20日政治ニュース]で朝鮮日報の「アメリカ空軍が最先端の無人攻撃機「MQ‐9リーパー」をアフガニスタンとイラクに配備する」という記事を伝えた。そして、この記事は、的確な報道であったことを証明する記事を2月29日AFP通信は報じているのだ。



『パキスタン部族地域で武装勢力の拠点破壊、米軍無人機が空爆か=パキスタンの部族地域、南ワジリスタン(South Waziristan)地区で28日、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)と旧支配勢力タリバン(Taliban)の潜伏場所が、米軍無人機から発射されたとみられるミサイルにより破壊され、アラブ人を含む少なくとも13人が死亡した。

 同地区Azam Warsakの住民はAFPに対し、無人機から発射されたミサイルで家屋が爆破され、数キロメートル離れた地点でも大きな爆発を聞いたと語った。
部族地域に近い同国北西部ペシャワル(Peshawar)の治安当局者も、米軍無人機からミサイルが発射されたと語った。別の当局者は、犠牲者の多くがアラブ人であることを明らかにした。また、破壊された家屋は、アフガニスタンに駐留する北大西洋条約機構(NATO)が指揮する治安部隊と米軍に対する攻撃の「作戦拠点」として武装組織が使用していただけでなく、アルカイダとタリバンメンバーの会合場所になっていたと語った。

 この攻撃についてパキスタン軍の発表はない。一方、アフガニスタンに駐留する米軍の報道官も、この攻撃に米軍とNATOが関与したとの「報告はない」と述べた。

 米軍無人機は、アルカイダ指導者ウサマ・ビンラディン(Osama Bin Laden)容疑者のネットワークのメンバーを狙い、パキスタン・アフガニスタン国境付近で攻撃を行っているが、パキスタン政府は、外国の軍隊が国内で活動することは許可しないと繰り返し主張し、米軍の関与を認めていない。』(2月29日 AFP)



総選挙後のパキスタン情勢を完全に無視した米国本土ブッシュ政権単独「テロとの戦い」が相変わらず行われているのだ。常に全世界において、当事国が和平交渉のステージに立つことを模索しても、米国はお構い無しに米国の権益だけを考えて行動するのだ。
従って、イスラム過激派武装組織(通称パキスタン・タリバン)スポークスマンは声明を反故にした訳ではない。「リーパー」攻撃に対しては、タリバンに限らず、怒りを禁じ得ない、人間に対するこれ以上ない冒涜である。



『パキスタン政府は、外国の軍隊が国内で活動することは許可しないと繰り返し主張し、米軍の関与を認めていない。アフガニスタンに駐留する米軍の報道官も、この攻撃に米軍とNATOが関与したとの「報告はない」』と両当事関係者は述べている訳だが、それもそのはず、「リーパー」は、パキスタンから約1万キロ離れたアメリカ本土空軍基地の遠隔操縦されている攻撃機なのだ。
当事者抜きの「テロとの戦い」は続けられているのだ。これは米国が「テロとの戦い」に挑んでいる米国単独の「テロとの戦い」という自作自演に他ならない。これは一種クレージーな「リーパー」状態なのだ。



[2007年7月20日政治ニュース]はこの事態に対して糾弾している。
『「リーパー」とは、がい骨の姿に経衣(きょうえ)を羽織り、巨大なかまを持った西洋の「死に神」を意味する言葉らしい。マイケル・モスーリー米空軍参謀総長はこの名称に「まさに致命的な本性を表す名前だ」といって喜んだといわれる。
米国人は破壊に対する正常遺伝子が欠落している人種なのだ。そして、無念なのが、この無人攻撃機計画に日本人研究家も参加していることだ。何もこれだけではないが、日本は法律上での後方支援だけではなく、戦争そのものに米国と深く広く関わっているのだ。
恥知らずの日本人とつい自分まで責めたくなるのは、私だけなのだろうか。』(7月20日政治ニュース)



「リーパー」の現実が明るみになった以上、悪いことは言わない、直ぐに「日米同盟」を解消したほうが良い。これはもはや[政治ニュース]単独の見解ではない、日本の常識化しつつある。現に先日、石原慎太郎氏は一旦「日米同盟」を解消したほうが良いと述べている。後は、私たちの決断と実行あるのみだ。


繰返すが、悪いことは言わない、一刻も早くクレージーな「リーパー」状態の米国と決別しよう。

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