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2008年03月18日

膨脹する中国 2

ダライ・ラマ14世 苦悶の言葉「暴力にかかわるな」チベット鎮圧

【3月18日 政治ニュース】チベット自治区ラサでの抗議デモによる死傷者とその状況について、中国政府とチベット亡命政府の発表が真っ向から対立している。
チベット自治区政府のシャンパプンツォク主席は、「これはテロだ。死傷者を出す武力は携帯していない。われわれは(人に向けて)発砲してない」と、武力鎮圧の完全否定を主張している。
白々しい、空々しい発言は中国政府に限らず、大国、とりわけ常任理事国の拒否権をもつ国の専売特許であり、今日、誰も驚きもしなければ、落胆もしない。



国連の潘基文(バンギムン)事務総長も仕方ないとあきらめている。
国連安保理の3月の議長であるチュルキン・ロシア大使は記者団に「安保理の問題でも国連の問題でもない」と語り、チベット問題を安保理で取り上げることのないことを強調した。中国の劉振民国連次席大使も「この問題は平和と安全には全く関係がない。国内問題だ」と安保理での論議を拒否する姿勢を強調した。』(3月18日毎日新聞)
これが全てだ。

ダライ・ラマ14世ダライ・ラマ14世は、この現実を一番よく理解している当事者の一人だ。
国際社会の事件究明を訴えているが、それに頼ることはしない姿勢を以前から崩していない。
仏教徒らしく、解決、沈静の現実は個人の内なる平和に求めることを常にチベット人に説いている。
ダライ・ラマ14世は、これ以上の同胞の死を歴史に刻んでも現実的解決は見出せないとして、状況との共生を訴える苦悶のメッセージをだした。
3月18日毎日新聞はそのメッセージを伝えている。



チベット暴動:収拾不能なら「退位」ダライ・ラマが訴え=チベット仏教最高指導者のダライ・ラマ14世は18日、チベット亡命政府があるインド・ダラムサラで記者会見し、中国のチベット人による暴動がさらに拡大し収拾不能となるなら、「(チベット指導者としての地位を)退位する」と述べた。さらに「暴力にかかわるな」と訴え、支持者や信者に非暴力を貫くよう求めた。

 中国の温家宝首相は同日、暴動は「ダライ一派」により計画され扇動されたと非難。ダライ・ラマは中国政府とのこれ以上の関係悪化を食い止めるため、事態の収拾に乗り出したとみられる。

 ダライ・ラマは、チベットの中国からの独立は現実的ではないと述べ、「たとえ1000人のチベット人が命を犠牲にしても(独立を)助けることはない。暴力は自殺行為だ」と訴えた。また「反中感情をこれ以上強めてはならない。我々は中国と良い関係を築き、ともに生きていかねばならない」と述べ、対話を通し中国との共存を探るべきだとの考えを示した。

 また、亡命政府の報道官は18日、中国でのチベット人と治安当局との衝突で新たに19人の死亡が確認され、チベット自治区ラサでの暴動が発生した14日以降の死者数は計99人となったことを明らかにした。ロイター通信が伝えた。』(ダラムサラ(インド北部)栗田慎一=3月18日毎日新聞)



『反中感情をこれ以上強めてはならない。我々は中国と良い関係を築き、ともに生きていかねばならない』、中国政府首脳陣と中国人はこのダライ・ラマ14世の言葉をどのような理解に努めるだろうか。中国政府のこれまでのチベット政策を考えれば、謙虚に受けとめる気持ちを持ち合わせていないとしか思えない。