膨脹する中国 12
大国主義の植民地政策
【3月30日政治ニュース】 【予告】明日で【政治ニュース】の更新は終了です。チベット抗議問題も今回が最後になります。
北京オリンピックが盛大に終了しても、チベット問題は一向に打開策が見えないうちに国際世論でなくなる可能性は大である。中国当局は、チベット抗議活動は「チベット独立分子による仕業」と決め付けて弾圧の下に葬り去るだろう。そして、チベットに対して一方的な「漢族」による「経済侵略」と少数民族地域の資源と文化遺産(宗教の自由)の収奪が加速する。一番の問題は、経済侵略等による「漢族」の人口流入だ。これは実は民族浄化作戦に意図的に関わらずとも、自然発生的に定着していく。チベット民族の最大の危機がここにある。もはや、生活文化習慣が完全に中国化されるということだ。
そして、これに抗い文化を守れば生活格差が著しい状況に追い込まれるという植民地政策を地で行く結果になる。今回の抗議活動はこれらのマグマが噴出したということだ。
今回の抗議活動に関して、ペマ・ギャルポ桐蔭横浜大学教授(ダライ・ラマ14世の元アジア・太平洋地区担当初代代表)はテレビ、新聞等を通じて積極的にチベット問題の経緯を訴えている。
ペマ・ギャルポ氏は、中国政府がオリンピックでチベットを政治利用している、チベットが中国の一部であることを誇示したことに対する素朴な反発が根底にある、さらに、この際に不穏分子を徹底的に壊滅させるために利用したと指摘している。
3月21日産経新聞 「挑発に怨念噴出 チベットの哀しみ ペマ・ギャルポ氏」を参考に掲載する。
最後に
世界各地で大国主義が少数民族政策を強行している。現在においても植民地政策は大手を振るい傍若無人に繰り広げられている。今後さらに資源確保を建前に止まることがない。
第二次大戦の教訓は、大国常任理事国間の戦争はしないという確約をもたらした。しかし、大国主義の内政不干渉を担保しただけで、その他は大戦以前の構図と全く変わっていないというのが現実だ。いや、それ以上に危険な状況をつくっている、それは「恐れに対する、先制攻撃」がまかり通っているという事実を米国が証明している。
戦後日本は、特異な平和主義国として、世界の戦争状況下で何とか植民地政策からの脱却を模索してきた結果、足掻けば足掻くほど米国の植民地下になるという不条理に苦しみ、今やその苦しみも安楽なモルヒネ的効果をエンジョイする状況を自らつくってしまった。
それは、戦後の徹底的な戦争責任を検証しない、復興ブームに拍車をかけてかき消し、天皇制を今や戦前の民家に一つ(天皇の写真)と同じ国民的アイドル化にまでつくりあげたのと同じである。
現状況は「なさけない」を超えた沈黙を余儀なくされつつある、理念の墓場探しに向っている。