安倍内閣 タカ派政治
原爆投下「しょうがない」、塩崎官房長官も一緒だ

【7月6日政治ニュース=米 ジョセフ発言】 3日、米国のロバート・ジョゼフ核不拡散担当特使(前国務次官)は、広島、長崎への原爆投下について、「さらに何百万人もの日本人が命を落としたであろう戦争を終わらせたという点に大半の歴史家は同意すると思う」と、改めて正当性を強調したことが報じられた。
4日、ジョセフ発言について小池防衛相は、「ジョセフ氏は前から言っているので目新しさはないが、日本の見解とは異なる」、「日本が原爆の悲惨さを様々な場面でアピールする積み重ねが大事だ」と焦点を避けた発言に止めた。しかし、その後、意味深長な発言「核の問題は過去の歴史の問題と未来の核拡散の問題を分けて考えるべきではないか」と語った。
安倍内閣問わず、日本の政府は口を開ければ「核廃絶を目指す」と常々吹聴している。しかし、ほとんどといってよい政府の議員は「核容認論」だ。現在進行形の日本国民総二枚舌(ダブル・スタンダード)状況は核をめぐっても変わらないことを証明している。
小池防衛相の「未来の核拡散の問題を分けて考えるべきではないか」の発言は今の状況では蛇足もよいところだが、かなりの信念を持っていることの表れの何ものでもない。小池防衛相は03年11月の衆院選での核にまつわるアンケートで「国際情勢によっては検討すべきだ」と核武装容認を認めている。
従って、ジョセフ発言については直接の言及を避けた論調になっている。とても私たちが考える当然「抗議すべき」ということにはならない訳だ。今なりたての新防衛相だから分からぬでもない。
しかし、日頃、威張り散らしている威勢のよい塩崎官房長官ともなれば話は別だ。
5日の記者会見で塩崎官房長官は「発言の性格は個人的に行ったものだと聞いている」として、政府として抗議しないと述べた。そして、日本政府公認のお経「核兵器が二度と使用されないように核廃絶の取り組みを強めていく」と、結んだ。官房長官職も板に付いてきた見事な二枚舌会見を行った。
結局、塩崎官房長官も原爆投下「しょうがない」と一緒ではないか。
安倍内閣と小池防衛相
【写真】着任式を前に、栄誉礼で迎えられる小池防衛相=4日午後、防衛省 [7月5日政治ニュース] 久間氏辞任でこれからの日本の政権構図は、ますますもって悪い方向に進んでいく。懸案されている自民党内での一極集中がもたらす、内部のバランス均衡が完全に崩れたことを意味する。
佐田玄一郎前行革担当相、松岡利勝前農相、久間前防衛相は全員論功行賞組みといわれ、安倍首相の肝いりではない。久間氏辞任で、田中角栄の流れを継承する旧田中派、旧竹下派の閣僚が一人もいなくなった。従って、現内閣が安倍首相お気に入り「安倍晋三政治団体」といわれるものになった。小泉前首相と安倍首相でもって現在の森派による自民党支配を実現した訳だ。
>久間前防衛相は、退任にあたり防衛庁からの省への昇格、「在日米軍再編」、NATO軍を連携する新日米同盟の推進とこれからの日本の安全保障の方向性、舵取りをきっちりできたことに誇りを感じていると挨拶した。確かに、小泉前首相と安倍首相とでにほんを米国に売り渡すことになった制度をきっちり作ってくれた。その内容は、中国の一国二制度の競合国家システムをほうふつとさせるものだ。
この意味において、中国はもはや日本を利用する国と解釈して、国家間交渉は米国に集中すればよいという認識に完全に立った。
安倍首相の小池防衛相指名には、先ず単なるワンポイントリリーフとして出発させて、女性防衛相独特の対沖縄、対公明党対策の狙いを密かに抱いている。
公明党の浜四津敏子議員の今回の強行抗議が公明党自体を久間氏辞任に追いやったという背景から、この変を意識しているとも考えられる。
安倍内閣の安全保障問題での懸案事項は「在日米軍再編」の速やかな進捗と今話し合いが持たれている「集団的自衛権行使」の容認である。これが対沖縄と公明党への説得戦略に全てかかっているといっても過言ではない。上手くいけば、安倍首相は小池防衛相に、「在日米軍再編」の着実な停滞のない実施を願っている。兎に角、使い勝手のよい小池防衛相である、さらに、手腕が問われることになる。
原爆投下「しょうがない」発言、懲りない久間防衛相(6)
【写真】防衛相就任 笑顔で記者の質問に答える小池百合子氏=4日午前、首相官邸ワンポイントリリーフか 小池百合子防衛相
[6月4日政治ニュース] 3日午後、小池百合子氏は安倍晋三首相から突然、執務室に呼ばれ「国防は一刻も手を緩めることはできない」と、防衛相就任を要請され、その場で即決したという。
4日午後、小池百合子首相補佐官は女性初の防衛相に就任した。
小池氏の防衛相抜擢については、自民党内で「防衛族でないのに、細かな気配りが必要な安全保障を任せられるのか」、防衛庁長官経験者は「防衛相は装備の運用まで把握していないと務まらない。参院選後まで1カ月の命というならいいが」と、いろいろな苦言が出ているが。「知名度が高く、『女性初』という目新しさもあるだけに、参院選対策のイメージアップ戦略」にはよいのではないかとの見方もあり、いずれにせよ、選挙後の総入れ替えがあるという前提で各派は冷静に受けとめている様子だ。
ここで簡単に小池防衛相のタカ派ぶりを紹介しておく。
2003年2月、アメリカのイラク戦争を支持する立場から「イラク問題について米国の立場と行動を支持する声明」を連名で新聞発表。また、「歴史教科書問題を考える会」(会長:中川昭一農水相)と「拉致議連」のメンバーである。これだけで十分だろう。即ち、安倍首相のお友達なのだ。
小池防衛相は就任後の記者会見で、「防衛や国家安全保障は国の大事なこと。」、「誰かが担っていかなきゃいけないことを自分に任せてもらうのは光栄だ」、「これまでの経験を生かして防衛や国家安全保障に貢献したい」と、その胸中を述べている。また、既に防衛相抜擢のもう一つの役目もしっかり理解している、「今回の参院選も1議席でも多く取って、勝ち抜かなければならない。平常心で、戦い抜く覚悟を持ちたいですね」と参院選を視野に入れた覚悟を語るところは、なかなかの度胸人で、さすが「政界渡り鳥」の異名を持つだけのことがあると感服させられる。
小泉前首相も舌を巻いた2005年の郵政総選挙での活躍は、自民党のジャンヌダルク的存在である。小池氏の尻の軽さは、ひょっとすると自民党の主になる可能性も無きにしも非ずとの憶測もあるぐらいだ。(続く)
原爆投下「しょうがない」発言、懲りない久間防衛相(5)
【写真】「原爆発言」で田上富久長崎市長に頭を下げる久間防衛相(右)。午後、安倍首相に辞表を提出、辞任に踏み切った(3日、防衛省)自業自得 なにかと認識不足と発言も舌足らず
7月3日午後、久間章生防衛相(長崎2区)は安倍首相を首相官邸に訪ね、米国の原子爆弾投下に関する自らの発言で国民の誤解や与党の混乱を招いたとして、辞任する考えを伝え、 首相も了承した。
久間氏は辞意を伝えた後、記者団に対し、「きょう長崎の市長と会った。長崎の皆さんにも大変ご迷惑をかけた。私が思ったのと違った形で(発言が)伝えられて、理解を得られていないということで、ここでけじめをつけようということを首相に伝えた」と語った。
この背景は、参院自民党や公明党を中心に、与党内の辞任論が強まったことが引き金になっているが、3日午前、長崎市の田上富久市長らも、防衛省に久間氏を訪ね、発言の撤回を求めるなど、長崎市民の理解が得られなかったことが挙げられる。さらに、公明党の冬柴国土交通相は、閣議後の記者会見で、「2度までも原爆被害を受けた民族として容認発言は許されない。政治家として出処(進退)を考えるのが当然だ」と厳しく批判に出たことなどもある。いずれにせよ、これ以上傷口を広げることは、自身も自民党においても事態を悪化させるだけだと判断したからだ。
急展開での久間氏辞任で一件落着、完全に幕引きができたことで与党議員も胸を撫で下ろしたことには間違いない。特に安倍首相もほっとため息をついているだろう。
しかし、昨年10月の北朝鮮核実験以降、核に関するきわどい発言は与野党問わず危険水域の論議になっている。そして、最終的に米国への核依存は反って、日本の米国植民地化を加速させる問題をはらんでいる。
日本は94年以降、「究極的核廃絶」に向けた核軍縮決議案を国連に提出している。また、非核3原則を堅持して、恒久平和の実現に努力する姿勢をアピールしている。このイメージ路線から後任に抜擢された小池百合子氏は成る程だが、常にイメージ戦略だけで本質論に蓋をしていく姿勢でこれから9条改憲の状況で、兼ね合いをどうすり合わせ、すり抜けていくのか注視しなければならない。(続く)
原爆投下「しょうがない」発言、懲りない久間防衛相(4)
【写真】午前8時、東京のJR錦糸町駅前で街頭演説公明党は漁夫の利に甘んじるな
7月3日政治ニュース 久間防衛相の罷免、辞任要求が長崎、広島の被爆者団体、野党さらに自民党議員からも一斉に噴き出した。
2日、参院選を控えた自民党の保坂三蔵議員(東京)は、東京都内の街頭や集会で、「国会議員として万死に値する発言だ」と演説を繰り返し久間防衛相の辞任を求めた。
保坂氏は、「日本人が言うべき発言ではない。障害を負った人や遺族の心をいかに傷つけたか。撤回とかおわびをすればいいという筋合いのものではない。『自民党はこれほど国民の心を理解しないのか』と批判されれば、返す言葉がない。」と記者団に語った。極めてまともな発言である。

また、溝手国家公安委員長は自身のブログで、自ら、原爆投下3日目に疎開先から広島市に戻った入市被爆者だと書き、「広島、長崎への原爆投下に関して、容認とも取れる発言を行われたことに非常に戸惑いをおぼえている」、「いかなる理由があろうとも、戦争は許さざるべき行為であり、また核の使用は許されない」と書き込んでいる。
さらに、舛添要一議員は「責任を取ってもらいたい。それは辞めることではなく、土下座行脚をして頂きたい」と語気を荒立たせている。
安倍首相は更迭をきっぱり否定して、官邸は火消しに躍起だが、実は自民党内からの罷免、糾弾で喜んでいるのが他ならぬ自民党自身である。というのも、参院選を控えて、今回の件で一番直接的に堪えているのが公明党だ。公明党本部に連日まともな党員、創価学会員は「なぜ辞めさせないのか」という憤慨の声が殺到している。各議員はその釈明におおわらわだというのだ。
今回の発言は、本筋から言えば、公明党が罷免要求を出して当たり前の話だ。しかし、太田代表にしても「迷惑千万」と憤慨するだけである。もはや、公明党は絶対的支持者にも応えられないほど自民党と癒着している情けない政党になっている。
被爆者団体、野党、市民団体の罷免、辞任要求もさることながら、今回は公明党議員、公明党員、創価学会員の健全さに期待したい、名誉を挽回するまたとない機会である。(続く)
原爆投下「しょうがない」発言、懲りない久間防衛相(3)
【写真】安倍首相との会談を終え、記者の質問に答える久間防衛相=2日午前、首相官邸7月2日政治ニュースは、各紙の紙面を賑わしている久間防衛相発言について述べている。
1日朝のフジテレビ「報道2001」では、発言の訂正、撤回はしない意向で、説明で対応していく雰囲気の発言だったが、その後のテレビ番組等で野党はもとより与党からも厳しい批判が続出した為、一転して謝罪と陳謝に変わった。それも、弁明と謝罪を聞いたところでは、やはり久間防衛相は正しい認識に至る過程、「心と頭脳」による認識方法が著しく欠如している人間だとつくづく知ることになるものであった。ひたすら記憶術だけの生き様(肩書き社会)しかできない「考える力」のない人間だということが露呈した。
1日午後の長崎県島原市での記者会見で「私の言い方にまずい点があった。自民党内にも迷惑をかけている。自民、公明両党のしかるべきところに話をしたい」と述べているが、これなど国民を無視した最たる発言である。今回の件で先ずもって謝罪を表明しなければならない相手は、広島、長崎の方々、そして日本の国民に対してである。自衛隊は政府を守って、国民を無視する構図そのものである。
そして、2日午前は、安倍首相への官邸での「『しょうがない』という言葉はこちらの説明不十分だった。撤回しておわびする。申し訳ない」の釈明、陳謝会談だ。また、これに対して、「誤解を招くような発言は厳に慎むように」と安倍首相が述べて、厳重注意した。そして、野党の罷免要求に応じない考えを重ねて表明したと報じられている。
久間防衛相が身内に謝罪して、与党関係者は一件落着で幕引きを急いでいる。なかでも公明党がやっきに早期幕引きを願っているのには矢張りといわざるをえない。
前回、「なにごとも馬鹿さ加減の底が知れないほどそら恐ろしいことはない。」と書いたが、安倍首相の擁護発言の言い種は、「防衛相として核廃絶に大いに力を発揮して頂かなければならない」というものであった。
底が知れない恐ろしさとはこのことである。あべこべ総理と命名される由縁だ。(続く)
原爆投下「しょうがない」発言、懲りない久間防衛相(2)
「戦争を憎んで、米国を憎まず」という抽象論は歴史認識を無視した発言のときもある。
「日本が負けると分かっているのにあえて原爆を広島と長崎に落とし、終戦になった。幸い北海道が占領されずに済んだが、間違うと北海道がソ連に取られてしまった」という決定的な錯誤認識が久間防衛相の救済し難い発想と認識の貧相を映し出している。
「日本が負けると分かっている」にも係わらず戦局を長引かせたのが時の日本軍大将と昭和天皇ではないか。また、歴史的に原爆は使用してはならないという基準判断を誤らせた根本の原因は、米国によるソ連への威嚇と、それを悪用しての当時の科学者の実験欲ではないか。爆発力の数値の虜になり悪魔の化身と一時的にしろ有頂天になった科学者の責任は計り知れないものがある。
原爆による歴史認識とは、その後、各国は保持することはあっても、今日まで如何なる状況においても米軍も一切使用していないことに尽きる。従って、使用してはならなかったのだ。決して、如何なる理由によっても「しょうがない」ということではないということだ。
また、当時、「間違うと北海道がソ連に取られてしまった」などと解釈するのは、全く歴史認識を著しく逸脱した考え方で尋常な判断ではない。
さらに恐ろしいことに、「国際情勢、戦後の占領状態などからすると、そういうことも選択としてはあり得るということも頭に入れながら考えなければいけない」との発言は、今後、国際情勢、状況においては、原爆使用の容認とも受け取れる。とても日本の閣僚とは思えない発言である。
久間防衛相の発言で明確に解ったことは、常に権力、時の政府の擁護であり、国民無視の権力の顛末の正当化でしかない。従って、そこから見えてくるものは、断じて日本の軍隊、今の自衛隊は、国民を守らないということだ。政府の失策による責任は、国民の原爆での死をもって償えと言っているのと変わらないからだ。
それにしても、どこまで御人好しにできているのか底が知れないとは安倍首相のことだ。いの一番に擁護してどうするのか。
なにごとも馬鹿さ加減の底が知れないほどそら恐ろしいことはない。(続く)
原爆投下「しょうがない」発言、懲りない久間防衛相(1)

【写真】爆心直下で廃墟と化した広島県産業奨励館。世界の人々からの浄財によって永久保存工事が行われた。そして、「原爆ドーム」と呼ばれるようになった。(撮影 米軍)
6月30日の政治ニュース:『久間章生防衛相は30日、千葉県柏市の麗沢大で講演し、先の大戦での米国の原爆投下について「長崎に落とされ悲惨な目に遭ったが、あれで戦争が終わったんだという頭の整理で、しょうがないなと思っている。それに対して米国を恨むつもりはない」、「日本が負けると分かっているのにあえて原爆を広島と長崎に落とし、終戦になった。幸い北海道が占領されずに済んだが、間違うと北海道がソ連に取られてしまった」、また「勝ち戦と分かっている時に原爆まで使う必要があったのかどうかという思いは今でもしているが、国際情勢、戦後の占領状態などからすると、そういうことも選択としてはあり得るということも頭に入れながら考えなければいけない」と述べた。』(共同通信社)
久間防衛相発言について言及する。

久間防衛相については、国会内においても切れ者としてつとに知られている(安倍晋三総裁誕生の状況で津島派内の額賀福志郎氏出馬についていち早く否定、封じ込め戦法で功を奏しての防衛相の位置を得た)。剣道六段、将棋六段、囲碁五段に東京大学法学部出身とくればその凄さは計り知れるというものだ。しかし、最近、言動にどうも意味不明、根拠不明、認識不明、展望不明と一見無表情な顔から迷走発言が他の議員を差し置いて際立っている。好きな日本酒の飲み過ぎか、それとも栄華を極めてのどちらかだろう、それ程お歳を召してはいないが。
先ず、「しょうがない」発言であるが、この言葉自体、現在の一般国民の重宝な無責任言葉であり、常に国民に対して責任を問われる閣僚の使う言葉ではない。今回のような公的状況であればなおさらのことである。原爆を落とされての終戦をこの発言でひとくくりに論じ検証してしまう発想と経験が、戦後レジームからの脱却という論を短絡的に言い出す土壌を作っている。戦後歴史認識をきっちりと検証することなく先進国になった弊害がもろに出た結果発言といえる。
石破茂氏いわく、久間防衛相は「平和主義者」だ。
「戦争を憎んで」、「米国を恨むつもりはない」ということだと思うが、しかし、「戦争を憎んで、米国を憎まず」という抽象論は歴史認識を無視した発言のときもある。(続く)
安倍内閣 「国民サービスカード」を検討
6月24日、政治ニュースは、今話題で持切りになっている「消えた年金」問題について報じている。
24日NHK番組「日曜討論」に出席した安倍首相は、年金、医療、介護、雇用保険など社会保障に関する個人情報を一元管理する為、国民1人1人に番号を付与する「社会保障番号制度」を導入して、「国民サービスカード(社会保障カード)」をつくり、「住民基本台帳ネットワーク(住基ネット)」と共有するかの計画を明らかにした。「年金の加入漏れや入力ミスがなくなる。4〜5年後には運用を開始しなければならない」とも述べた。
具体的には、20歳以上の国民がすでに持っている基礎年金番号をベースにする方向で、ICチップ入りの「国民サービスカード」で1千億円の予算をかけて23年度から実施される。
特徴は、パソコンで暗証番号等を入力して個人の年金履歴、健康診断の結果、診療費用が分かるというもので、もともと厚生労働省は「健康ITカード」を計画していたものだ。
当初の計画は国民の関心が高い社会保障の利便性を追及したカードの作成を実施して、国民が馴染んだところで「住基ネット」での完全一元化をする計画を持っていた。
政府、厚生労働省は、今回は社会保険庁炎上の大失態ではあるが、ピンチをチャンスに逆転させるまたとない状況にあることを意識している。いわゆる世間ではこれを「渡りに船」という。
国民の安全、安心を今こそ「住基ネット」の連携で早期に実現させよう、先ずは「国民サービスカード」の実現からという訳だ。
これで、不真面目な対応に終始してきた社会保険庁を解体して、一からの出直しを始めるのだという、「転んでもただは起きぬ」商人根性丸出し安倍内閣の本領を発揮する訳だ。
生真面目な国民は、これで憎い社会保険庁を成敗してくれる自民党にその活躍ぶりを期待する。
自民党は選挙前の勢いを点けるために、この際、権力にものをいわせ社会保険庁全職員の首切りの荒業も辞さぬ、理解を得るためには個人訪問をしての構えである。これで、年金問題も勝負があったと見るべきだろう。
野党は伝家の宝刀(権力)による荒業ができないのが、返す返すも残念だ。
安倍内閣 海外派遣を恒久化する会議発足
6月23日政治ニュースは、 22日、防衛省が自衛隊の実施する国際平和協力活動の在り方を話し合う「国際平和協力活動・関係幹部会議」の初会合を報じている。
今年1月に防衛庁が省に昇格、自衛隊の海外派遣が付随的任務から本来任務に格上げされた。
今までの国際平和協力活動は、外務省や内閣府の国際平和協力本部事務局が主体となって実施されてきた。今回はそのシステムを防衛省主導で行える態勢に強化する為の会議である。
当然、これまでの時限立法や延長をその都度やる方法では、限界が来ているとの政治的判断で、海外派遣を随時可能にする、3年前から推進している石破茂氏、森本敏氏の「恒久法」制定を念頭においての話だ。
「国際平和協力活動・関係幹部会議」は防衛相以下、副大臣、政務官、事務次官、関係局長、統合・陸海空各幕僚長ら幹部で構成されている。そして、今後、月1回のペースでイラク、インド洋、ゴラン高原、ネパールの4地域で活動している自衛隊の状況検証や、各国の派遣状況、国連の取り組みの情報確認を行う為の会議を続ける。
現実的な課題は、実施の際の武器使用基準などの法的、技術的問題である。また、防衛省主導の最大の狙いは、安全保障上の戦略的海外派遣の理論的根拠を確り各省で確認することにある。
さらに狙いの本質論は、現在進められている「集団的自衛権行使」と一体化する自衛隊そのものの体質を変えるところにある。
即ち、現況の自衛隊は、小銃からミサイル発射技術までの訓練が行われている。この訓練から実践への過程を理論武装することにより、自衛隊員の自信につなげる狙いのことだ。
「集団的自衛権行使を検討する有識者懇談会」ならびに「国際平和協力活動・関係幹部会議」など矢継ぎ早に進める背景は、ひとえに日本が国連常任理事国入りを果たしたい、それと日米同盟にみる米国の傘による安全保障の確保を維持したいが為のものである。
安倍内閣も焦っているが、私たちもそろそろ「国際平和協力活動」と「在日米軍再編」にみる日米同盟のまやかしに決着をつける時がきている。