赤いモスクからジハード
リーパー・コンディ 2
大量殺人決意に血の気が失せている【写真】13日、米議会上院外交委員会の公聴会で証言するライス国務長官(ロイター=共同)
【2月15日政治ニュース】米国の歴史そのものが正義だと一水の疑いも持たないライス長官は、机上のつじつま合わせの人生しか生きてこなかったのだろう。机上の思い込みが激し過ぎ、現実の世界を直視する能力が希薄になってしまったとしか考えられない。その証拠に政界入りしてのライス長官発言は、学識ある常識にかなった、情ある血の通った判断に基くものだとはとうてい思えないものに終始している。
14日東京新聞は、ライス長官が血の気が失せた血相でイラク戦争を正当化した公聴会証言を紹介している。
『「イラク占領軍」に反論 野党議員にライス長官=ライス米国務長官は13日、米議会上院外交委員会の公聴会で証言し、イラク駐留米軍を「占領軍」と言及したイラク戦争反対の急先鋒、ボクサー議員(民主党)に語気を強めて反論するなど、激しいやりとりを交わした。
イラクが長期的に安定するには、民主主義が根付くことが必要だと証言したライス長官に対し、「占領軍としての米国ではなく、イラク自身(の努力)にかかっている」とボクサー議員は指摘。
直後に質疑を締めくくろうとしたバイデン委員長をライス長官は遮り、米軍は国連安全保障理事会決議に基づいて駐留していると強調。「米軍人が占領者だなどと、議事録には残させない」と、一歩も引かない構えを見せた。
ライス長官は一方で、イラク復興を当初、国防総省が主導したことについて「民間の力を完全に生かし切れなかった」と反省。軍部隊と国務省職員などの文民で構成する地方復興チーム(PRT)が立ち上がってから、復興がようやく軌道に乗ったと語った。』(14日東京新聞=ワシントン13日共同)
米国におけるイラク駐留米軍の本来の狙いは、中東、ロシアへの覇権戦略、4万人規模の要的軍事基地を建設することだ。日本、韓国がそうであるように、侵略による軍事基地獲得の植民地政策でしかない。
アフガン支援国際会議に出口なし
【2月11日政治ニュース】 先週は世界中でアフガン問題一色の会議が行われたことになる。
東京でアフガン支援国際会議、ドイツでは「ミュンヘン安全保障政策会議」が開催された。「ミュンヘン会議」の主要テーマはアフガン増派問題である。前日のリトアニアの首都ビリニュスで開催された北大西洋条約機構(NATO)国防相会議では、米、英国の増派要請には各国とも消極的な対応で終始したと伝えられている。
この対応を受けて、ゲーツ米国防長官はEU連合国に異例の不満を漏らしてしる。
『増派に慎重な欧州諸国批判 アフガンで米国防長官=【ワシントン6日共同】ゲーツ米国防長官は6日の上院軍事委員会公聴会で、アフガニスタンへの増派をめぐり加盟国が対立している北大西洋条約機構(NATO)について「人のために戦おうという国と、そうでない国の2つに階層化されることを憂慮する」と証言、名指しは避けながらも増派に慎重なドイツなどを批判した。』(7日中日新聞)
【写真】ロンドンの記者会見で語るライス米国務長官ライス米国務長官は、北大西洋条約機構(NATO)諸国のこうした対応に何とか増派を説得させる為の策謀会議をロンドンで行っている。策謀後の記者会見を7日CNN通信は伝えている。
『米国務長官「NATOはアフガンで試練に直面」=ロンドン(AP) ライス米国務長官は6日、訪問先のロンドンで、北大西洋条約機構(NATO)各国がアフガニスタンで軍事的試練に直面しており、加盟各国がイスラム原理主義勢力タリバーンや国際テロ組織アルカイダとつながりのある武装勢力との戦いについて率直に国民に語るべきだ、との考えを明らかにした。
ライス長官は、北大西洋条約機構(NATO)主導のアフガン駐留国際部隊の活動について英当局者らと協議。同長官は協議終了後、ミリバンド英首相との合同記者会見で「これは平和維持活動ではなく、過激派との長期戦であることを理解しなければならない」と語った。
ライス長官はまた、6日発表された国連薬物犯罪事務所(UNODC)の新たな報告書を受けて、アフガン国内のアヘン生産急増がNATOおよびアフガン政府の双方にとって問題だとの意見で、ミリバンド英外相と一致した。UNODCは、2001年の米軍主導のアフガン軍事行動以来、アヘン増産がタリバーンの攻勢を強めておリ、マリファナの生産も増加していると指摘している。
一部のNATO加盟国は、タリバーンとの戦いの前線であるアフガン南部に大規模な部隊を派遣しておらず、米国と英国、カナダ、オランダに対応を任せている。カナダは、他の加盟国が取り組みを強化しない場合、部隊を引き揚げる可能性をにじませている。
ライス長官は「(アフガン)国内の更に危険な地域で活動している加盟国もあり、そのことをわれわれは隠ぺいしていない。この負担は、加盟国全体で分け合う必要性があると固く信じている。全ての加盟国が実施している貢献も無視してはならない」などと語った。
米国はNATO部隊に最大規模の4万2000人を派遣。今年春には海兵隊3200人も増派し、うち2200人を南部に展開する。英国は7700人前後を派遣しており、2006年の3600人から大幅増加している。ブラウン英首相は欧州の加盟各国に戦闘部隊の派遣規模拡大を引き続き呼びかけ、NATO首脳会議を前に加盟国間の公平な負担分担を求めていく意向だ。』(7日CNN)
(注)「リーパー」とは、がい骨の姿に経衣(きょうえ)を羽織り、巨大なかまを持った西洋の「死に神」を意味する
アフガン支援国際会議に出口なし
日本はアフガニスタンと一時外交を絶つことが望ましい。新日米同盟の本当に悪い友国とのアフガン支援国際会議を今回で最後にして、先ず日米同盟の解消を本当に真剣に考えなければならない。そうでなければ、日本は米英侵略国の手先から、再び侵略国になってしまう。
日本の平和憲法は、実は偽装されていた憲法だということになれば、国際的に大変なことになる。今からでも遅くはない。善は急げ。
【写真】米英外相がアフガンを同時訪問。記者会見でカルザイ大統領(中央)と握手=7日、カブール〔AP〕【2月9日政治ニュース】 9日日経ネットは、ライス米国務長官とミリバンド英外相が7日アフガニスタンに揃って電撃訪問したと伝えている。
『米英外相がアフガンを同時訪問――兵力不足の深刻さ訴え=【ロンドン=岐部秀光】ライス米国務長官とミリバンド英外相は7日、アフガニスタンを予告なしに訪問した。前日にロンドンで会談した両氏が連れだっての異例の同時訪問で、イスラム原理主義勢力タリバンとの戦闘に従事する北大西洋条約機構(NATO)軍の兵力不足の深刻さを訴えた。
両氏は首都カブールに到着後、タリバンが誕生した地域で治安が不安定なカンダハルに移動。同市のNATO空軍基地を訪れ、司令官らと会談したライス長官は「戦闘は厳しく長いが、歴史を変える戦いだ」と述べた。ミリバンド外相も「支援を惜しまない」と兵士らの労をねぎらった。』(9日日経ネット)
東京でアフガン支援国際会議が開催され、その当事国では米国、英国とカルザイ大統領が掃討作戦の強化を会議している。これは、東京で「平和」を構想して、アフガニスタンでは「戦争」を画策する、同時イベントだ。
普通の神経の持ち主であれば、この同時イベントは、世界の善良な人間をバカにしているとしか感じないだろう。できるだけ早くこんな無神経な連中とは縁を切ったほうがよい。そうでなければ、こっちまで善悪の判断が転倒した無神経な殺人鬼だと誤解される。
アフガン支援国際会議に出口なし
【2月8日政治ニュース】6日毎日新聞はスパンタ外相の会見内容をさらに詳しく伝えている。
『アフガン:外相、タリバンと和解協議 「相当数、応じる余地」−−毎日新聞と会見=来日中のアフガニスタンのダドファル・スパンタ外相=写真・平田明浩撮影=は5日、東京都内で毎日新聞の取材に応じ、政府軍と戦っている旧支配勢力タリバンの一部と、アフガン憲法の受け入れを求め和解協議に入っていることを明らかにした。外相は「アフガンを破壊しようとしている軍事指導者もいるが、中堅幹部などタリバンの一部は市民生活に戻る準備ができている」と話し、軍事的攻勢だけでなく対話による治安回復も重要と訴えた。
カルザイ大統領は昨年9月、タリバンに「話し合い」を呼びかけたが、タリバン側は「全外国軍の撤退が政府との和解条件」と和解を拒否。スパンタ外相は「タリバンは一枚岩ではない。和解に応じる余地のある勢力が、相当いる」と述べた。
スパンタ外相によると、昨年1年間で約140件の自爆テロが発生し、国際テロ組織アルカイダとタリバンによるテロの脅威が高まっている。8割の国民が電気を利用できないなど、国民の生活水準が依然低いことなどが原因の一つと指摘。国民生活の向上を図ると同時に、政府の軍事・警察力強化など対テロ戦での主導権を高める必要があると述べた。
日本に対しては「最大の支援国の一つだ」と謝意を表明。「平和憲法を持つ日本に自衛隊派遣は求めない。最善の役割は、民間の復興支援だ」と述べ、経済や教育面の援助を求めた。』(6日毎日新聞)
日本、侵略当事国ならびに国連から、まる7年に及ぶ歳月の復興支援金を受けながら、「8割の国民が電気を利用できない」などとヌケヌケとアピールにくるカルザイ政権の無能、恥知らず閣僚に開いた口が塞がらない。スパンタ外相の発言は、カルザイ傀儡政権が誕生してから、復興支援金はカルザイ大統領周辺にしかいきわたらないと言う噂が跡を絶たないことを証明、裏付けたのと同じだ。もちろん周辺とは、カルザイ政権閣僚と復興支援金拠出国の関係者と憶測される。
従って、日本はカルザイ政権に今後、復興支援金を出す必要がない。各国の復興支援金拠出は反ってアフガニスタンの独立、復興を遅らせる要因になるからだ。
支援の必要とは無関係のカルザイ政権とその周辺が、復興支援金を世界に要請しているのは、完全に不自然であり、罪悪なことだ、これ以上の罰当たりなことはない。
支援を必要としている8割の国民は、暖を取ることもできず、食料に窮して、ひたすら春を待っている沈黙の民だ。そして、常に被害にあう沈黙の民は無視され続ける。
私たちは、きっぱりと真っ当なことをカルザイ政権閣僚に指導しなければならない。
日本政府はアフガンの豪雪被害に対して2100万円相当の緊急援助物資を決定したと6日発表しているが、時すでに遅し、死者は5百人に達している、緊急援助物資が到着するころにはその倍の死傷者が出ているだろう。
本来の国際貢献とは、カルザイ政権閣僚に、復興支援金をタリバンとの戦争資金にまわさず、暖をとることができない沈黙の民に速やかに使ってはどうかと助言することだ。
確かに恥知らずのカルザイ政権閣僚ではあるが、日本人の私たちが時々落ちるブラックホール、麻痺性痴呆状態に対して、一つだけ冷静な判断の助言を発信している。
「平和憲法を持つ日本に自衛隊派遣は求めない。最善の役割は、民間の復興支援だ」というスパンタ外相の発言である。この発言には啓発される、得心する。よくぞ言ってくれた、これで日本の閣僚も目が覚め、肩の荷が下りることだろう。恒久法論議も必要なくなるわけだ。取り敢えずの安心だ。
アフガン支援国際会議のスパンタ外相発言は日本にとって最大の収穫になった。
アフガン支援国際会議に出口なし
【2月7日政治ニュース】アフガン支援会議の中心課題の一つは、麻薬対策の強化問題である。米軍とNATO連合国は、ケシ栽培は反政府武装勢力タリバンやアルカイダの資金源になっているとして麻薬生産、流通の撲滅対策にやっきになっている。
今回、世界銀行と英国際開発省は5日、「アフガニスタンのアヘン生産を減らすための復興支援策」をまとめた合同報告書を発表したといわれている。また、6日産経新聞は国連薬物犯罪事務所アントニオ・マリア・コスタ事務局長の発表を伝えている。
『アフガン 大量のケシ栽培、収穫を予測=国連薬物犯罪事務所(UNODC)のアントニオ・マリア・コスタ事務局長は6日、東京都千代田区の帝国ホテルで記者会見し、今年のアフガニスタンのケシ栽培は、記録的な作付面積となった昨年の数字(19万2000ヘクタール)と同程度かやや少ないレベルとなり、引き続き大量の収穫高が予測されるとの報告書を発表した。
ケシを栽培する農民は収入の10%を税金としてイスラム原理主義勢力タリバンに取り上げられており、今年、タリバンに1億ドル近い資金をもたらすことになるという。コスタ事務局長は、「備蓄は反政府勢力(タリバン)やテロリストの手にあり、深刻な脅威だ」と警告した。』(6日産経新聞)
アフガニスタンのアヘン生産は近年、世界の90%ちかくを占めてきている、その収入総額はGDPの3分の1にも相当するといわれている。
米軍と連合軍はタリバンとアルカイザの資金源を断つため、国連は麻薬犯罪撲滅を目指してアフガニスタンのケシ栽培を止めさせる計画を強化する必要があると今回の会議でも特に主張している。つまり、「農民をケシ栽培に依存させない」為の方策を世界銀行、国連は積極的な介入を行うというものだ。いわゆる一般的な農家の生産様式に切り替えるインフラ整備と指導を行うというものだ。
長年にわたって、アフガンのケシ栽培は、農民とタリバン、軍閥の三位一体型生産で栽培されているという。軍閥の多くは現在ではカルザイ政権の役職を担っている。この体制がケシ栽培を減産させる困難さをさらに助長しているのが現実である。それは底辺にある基本的貧困の問題もあるが、カルザイ傀儡政権に対する反政府意識が根底に根強く定着しているからだと考えられる。
そのことは、議長を務めるアフガンのスパンタ外相の記者会見でもよく判る。6日毎日新聞はその会見内容を伝えている。
『アフガン:タリバンと和解協議 対テロ戦、行き詰まりを象徴=来日中のスパンタ・アフガニスタン外相が5日、毎日新聞に対し、旧支配勢力タリバンの一部と和解協議に入っていると明らかにしたのは、米軍主導のアフガンでの「テロとの戦い」が行き詰まり、アフガンの治安悪化が武力だけでは解決できない段階に至っていることを示したものだ。
タリバンは01年の米軍によるアフガン侵攻で政権を追われたものの、勢力を回復しつつある。復活の背景にあるのは、米軍主導の軍事作戦の目的がアルカイダやタリバン掃討に偏り、アフガン国民のためとの視点が抜け落ちてきたことだ。軍事作戦優先で、貧しい農村の農業環境や生活は一向に改善されないままだ。政権交代の恩恵を受けられない農村のタリバン支持は衰えず、復活の揺りかごの役割を果たしてきた。
外相は日本に対し軍事分野ではなく、教育面など民生分野の支援を求めた。農民の生活改善が実現すれば、アフガン情勢全体の好転にもつながる。だが治安が悪い地方には非政府組織(NGO)などが入れず、支援活動に取り組めないジレンマも抱える。
カルザイ大統領は昨年9月、中部ガズニ州知事にタリバンと関係の深い人物を任命。同州や北西部バドギス、ファリヤブ州でタリバンのメンバーを州政府スタッフに採用した。バドギス州政府幹部は1月、毎日新聞に「治安はよくなった」と語り、タリバンの政権内への取り込みはカルザイ政権の治安回復戦略の柱になりつつある。
ただタリバン内部には「見せ掛けの和解」との警戒感も根強く、交渉がスムーズに進むかは未知数だ。アフガン国会内にも、09年に予定される大統領選で再選を目指すカルザイ氏の「人気取りに過ぎない」と非難する議員も少なくない。』(6日毎日新聞)(続く)
アフガン支援国際会合に出口なし

【2月6日政治ニュース】 アフガニスタン支援の国際東京会合が5日、6日の日程で開催されている。復興支援全般の対象を協議するもので、共同議長は国連とアフガン、アフガンからはスパンタ外相ら13閣僚と24カ国・機関が参加して援助策を検討したと各紙が伝えている。
先ず、5日毎日新聞は復興支援調整会議での高村正彦外相の講演を伝えている。
『<アフガン支援会合>地雷除去など120億円援助 高村外相=治安悪化が続くアフガニスタンの復興支援調整会合(JCMB)が5日、東京都内で始まった。高村正彦外相は「アフガン政府の機構強化と国際社会の一層の支援が求められている」と呼びかけた上で、新たに地雷除去対策などに約120億円を資金援助する考えを表明した。
会合は6日まで行われ、日本や欧米など24カ国・機関の次官級代表が参加。治安・麻薬対策、教育支援など各分野の効果的な援助策を議論する。日本は01年以降、アフガンに対して計約1300億円を支援している。』(5日毎日新聞)
5日の時事通信は高村外相の治安、復興面での支援表明を伝えている。
『治安、復興両面で貢献=アフガン支援会合で高村外相=アフガニスタン支援の国際会合が5日、都内で開かれ、高村正彦外相は同国の治安情勢が悪化していることについて「民主化プロセスへの重大な挑戦」と指摘、治安維持と復興支援の両面で日本が積極的に貢献していく考えを強調した。
外相は、海上自衛隊によるインド洋での補給活動を再開することを説明した上で、武装集団の解体に向けて「今後とも最大限支援する」と表明。2007年度補正予算案に計上した帰還民支援など103億円に加え、識字教育や国境管理で25億円の支援を追加する考えを示した。』(5日時事通信)
さらに6日産経新聞はタイトル『アフガン難民支援などに128億円 外相が表明』を伝えている。
『高村正彦外相は5日、日本が主催したアフガニスタン復興支援調整会議(JCMB)で講演し、(1)イランやパキスタンなど隣国から帰国した難民への就業支援(2)アフガニスタンの国境管理と識字教育への支援−に総額128億円の支援を実施する考えを表明した。日本はこれまでアフガンに対し1640億円の支援を表明し、うち1400億円を実施している。』(6日産経新聞)
各紙が伝えている会議内容は、これまでにも開催された時の課題を踏襲しているに過ぎないが、今回の狙いは他にある。それは反政府武装勢力タリバンやイスラム原理主義勢力アルカイダの資金源になっているとされるケシ栽培、麻薬流通の撲滅対策だ。(続く)
赤いモスクからジハード 43
【1月17日政治ニュース】 15日中国新聞は、首都カブールの高級ホテルが反政府武装勢力タリバンに襲撃されたと報じている。
『高級ホテル襲撃、6人死亡 カブール、自爆後に銃撃戦=アフガニスタンの首都カブール中心部にある高級ホテル「セレナホテル」のゲートで十四日、男が自爆、さらに別の男らが敷地内に侵入し、ホテルの警備員らと銃撃戦となった。内務省報道官によると、警備員ら六人が死亡、六人が負傷。さらに自爆犯を含む犯行グループ二人も死亡した。
治安当局者によると、同ホテルにはノルウェーのストーレ外相が宿泊しており、当時ホテル内で会合中だった。外相は無事だったが、AP通信は、ノルウェー紙の記者一人が死亡、同国外務省職員がけがをしたと伝えた。死者の中には米国人も含まれているという。
反政府武装勢力タリバンの報道官は共同通信に対し犯行を認め、計四人で襲撃し、うち一人が自爆したと語った。外国人が標的となった恐れがある。
内務省報道官によると、自爆後に再び爆発があった。二回目の爆発が自爆かどうかは不明。手りゅう弾が使われた可能性もある。
セレナホテルはイスラム系財団が経営。外国人宿泊客が多く、各国の要人の宿泊先としても利用され、厳重な警備が敷かれている。
ノルウェーは北大西洋条約機構(NATO)が率いる国際治安支援部隊(ISAF)に参加、アフガンに約五百人の兵士を派遣している。
アフガンでは、南部ヘルマンド州やカンダハル州などでタリバンが勢力を拡大。カブールでも米軍など駐留外国軍やアフガン国軍を狙った自爆テロが相次いでいる。』(15日中国新聞)
『二回目の爆発が自爆かどうかは不明。手りゅう弾が使われた可能性もある。』とあるが、場所はホテルの近くにある大統領府付近だといわれている。要するに、政府の中枢部そのものが治安維持不能の状態、政府の体を成しえない状況を露呈しているということだ。このような実態にも係わらず、NATO連合国の増派は見込まれず、反対に撤退を表明する国が続出している。
米国は止むを得ず、米海兵隊約3200人を増派すると発表するに至っている。
『アフガンへ3200人増派 米海兵隊、治安悪化受け=米国防総省は十五日、治安悪化が深刻なアフガニスタンに三月以降、米海兵隊約三千二百人を増派すると発表した。米政府が北大西洋条約機構(NATO)に増派を求めていたものの余力がないなどとして断られたための措置。ブッシュ大統領がゲーツ国防長官の勧告を承認した。
アフガンではこの二年間、旧政権タリバンや国際テロ組織アルカイダの活動が活発化し、南部や東部でゲリラ戦を、全土で自爆や車爆弾による攻撃を繰り広げている。米国防総省当局者は、増派について、雪解けとともにさらに治安が悪化するとみられるための対処としている。
計画では、三月に約二千二百人を派遣し、NATO主導の国際治安支援部隊(ISAF)とともにタリバンの攻勢が続くアフガン南部へ展開させる。さらに四月には約千人を送り、アフガン治安部隊の訓練を強化する。
米当局者は、増派した海兵隊員を今年末に帰還させる予定だとし、今後もNATO加盟国に増派を説得する、と述べた。』(16日東京新聞)
赤いモスクからジハード(41)
有志連合軍では治安維持は不可能
【11月24日政治ニュース】 22日産経新聞は、アフガニスタン現状の治安維持は、有志連合軍(国際治安支援部隊ISAF)では無理であるという、英国シンクタンクの報告を報じている。
『ISAF兵力の倍増必要 国際シンクタンク報告=英国やアフガニスタンに拠点を置く民間の国際シンクタンク、センリス・カウンシルは21日、アフガンの治安維持のため、北大西洋条約機構(NATO)主導の国際治安支援部隊(ISAF)の兵力を倍増させ、8万人規模に増やすべきだとの報告をまとめた。
報告によると、アフガンのイスラム原理主義勢力、タリバンの恒常的な支配地域は、先月の調査時点で全土の54%に及んだ。地方の複数の中核都市や国境地帯、幹線道路はタリバンの支配下にある。タリバンは、市民の間で貧困と米国主導の違法麻薬撲滅作戦によって不満が高まっていることにつけ込み、同国南部のかなりの地域で事実上政権を取った。市民にも、タリバンに政治的合法性があるとの感情が増している。
さらに、アフガンの現状が示唆しているのは、タリバンが首都カブールに戻ってくるかどうかという問題ではなく、いつカブールに戻ってくるかという問題で、2008年にも起こる可能性がこれまで以上に高まっていると警告。時間切れになる前に、国際社会は戦略を劇的に変換させる義務があると指摘した。
しかし報告は、ISAFの態勢は不十分であり、タリバンの伸長を阻止することはほぼ不可能な状況にあると分析。8万人の兵力を確保するためには、NATO加盟国が国内総生産(GDP)10億ドル当たり2・3人の兵士をアフガンに派遣し計7万1000人とし、残りの9000人は、イスラム諸国からの派遣を求めるべきだと提案した。』(22日産経新聞
国際シンクタンク「センリス・カウンシル」の報告は、現状の有志連合軍では治安維持は不可能であることの証明そのものである。
さらに、不可能の証明として、22日swissinfoは、スイス政府のサムエル・シュミット国防相は、 アフガニスタンの治安が悪化していることを理由に、2008年3月にスイス軍をアフガニスタンから撤退させると発表している。(続く)
赤いモスクからジハード(40)
国際治安支援部隊(ISAF)の兵士は戦死する
旧タリバン政権は、2001年10月の米軍の空爆当初から一貫して、「全外国軍の撤退が政府との和解条件だ」と主張している。最近の地方での一部政治的和解は、来るべき連立政権の政治的地ならしに過ぎない。目的は米軍と有志連合国の撤退を勝ち取ることだ。
従って、国際治安支援部隊(ISAF)への攻撃を果敢に行っている。いっさい手を緩めることはない。
【11月12日政治ニュース】10日AFP通信は、10日の戦闘でISAF部隊6人、アフガニスタン兵2人の戦死者を出したと報じている。
『アフガニスタン東部出激しい戦闘 8人が死亡=北大西洋条約機構(NATO)が指揮する国連治安支援部隊(ISAF) の声明によると、徒歩で巡回中だったISAF部隊が、銃やロケット弾で武装した武装勢力の待ち伏せ攻撃を受けたことから応戦し激しい戦闘となった。多国籍軍側の犠牲者は、イスラム原理主義組織タリバン率いる武装勢力との1回の戦闘では最多となった。そのほか、ISAF兵士8人、アフガニスタン兵士11人が負傷した。
死亡した兵士の国籍は派遣元の国が発表することになっており、現時点ではまだ明らかになっていない。ISAFには37か国が参加しているが、同国東部で任務に当たる部隊は米軍が大半を占める。
公式発表に基づきAFPが集計したところによると今回の戦闘により、アフガニスタンに兵力を派遣している国の兵士の今年に入ってからの犠牲者は200人に達した。』(10日 AFP)
また、前日の9日にも、首都カブール北方150キロのバグラン州で政府議員を狙った自爆攻撃があり、議員6人、多数の児童が犠牲になったと報じられている。

【写真】2007年11月7日、アフガニスタンの首都カブールで、北部バグランで前日発生した自爆攻撃の犠牲になった議員の死を嘆く親族。『アフガニスタンのモハマド・ハニフ・アトマール教育相は9日今回の自爆攻撃による犠牲者の数についても触れ、8歳から18歳の児童59人、および教師5人の死亡が確認されたと発表した。護衛員5人も犠牲となっており、イスラム原理主義勢力タリバン政権崩壊後、最悪の自爆攻撃となったテロの犠牲者数は75人に上っている。
6日のテロ攻撃は、首都カブール北方150キロのバグラン州の製糖工場を、下院経済委員会の議員らが視察に訪れたところを狙ったものだった。』(9日 AFP)
赤いモスクからジハード(39)
【11月11日政治ニュース】 10日毎日新聞は、「地方職員にタリバン、3州が計255人採用」のタイトルでカルザイ政権の地方自治対策を紹介している。
『地域安定に寄与、外国軍敵視は不変=アフガニスタン北西部バドギス、ファリヤブ両州政府に、旧支配勢力タリバンのメンバーがそれぞれ約100人ずつ計210人採用され、行政区長に任じられた人物もいることがわかった。両州の警察幹部らが毎日新聞に明らかにした。
地方政府へのタリバン参加は、中部ガズニ州に続き計3州となった。タリバンに和解を呼びかけているカルザイ大統領の和平路線の一環で、全国に同様の動きが広がる可能性が出てきた。
バドギス州警察幹部によると、同州にタリバンが参加したのは10月末。武器を所持しているものの、友好的に仕事を続けているという。タリバン政権時代に行政区長を務めていた人物が同じ行政区長に返り咲いたという。
タリバンの参加は、タリバン支持者を抱える地方では行政運営が円滑になる側面もある。「タリバンのいないカブール(中央政府)と違い、地方はタリバンも反タリバンも隣り合わせで暮らしている。敵視政策だけでは地方に混乱と暴力を強いるだけ」(バドギス州警察幹部)だからだ。
カルザイ大統領は米同時多発テロ事件から6年の9月11日、タリバンに「話し合い」を呼びかけ、7月に韓国人拉致・殺害事件が起きた中部ガズニ州で事件後、タリバンと関係を持つ有力者を知事に任命し、タリバン45人が州政府の職員になった。』(10日毎日新聞)
傀儡カルザイ政権が地方とはいえ、自治安定のためにタリバンの職員を大幅に採用することは矛盾している。タリバンはカルザイ政権と妥協を図っているが、決してタリバンの最終的政治目的ではない。当初から一貫して、「全外国軍の撤退が政府との和解条件だ」と主張している。
従って、国際治安支援部隊(ISAF)への攻撃を果敢に行っている。いっさい手を緩めることはない。
カルザイ政権の矛盾は、現況でとかくカブールカルザイ市長と揶揄されている、その現状維持を保つだけの政権でしかないことを暗に物語っている。